Epistemicia by Banma!!

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雑記20180115:誰もが風見鶏みたいに風の向き次第で

いまさら2017年の流行語大賞忖度という言葉だったことを知りました。

それと同時に忖度という言葉を知ったので流行語大賞とはなんだろうという気持ちにもなりましたが。そんなご意見番みたいな偉そうなこと言える身分でもないんですがテレビを見ない僕でも35億は知ってたのだから35億の方が流行語っぽくない?って思っちゃう。

そもそもみんなが同じテレビを見て同じ音楽を聴いて同じ話をしていた時代はもう終わりつつあるし『流行語』っていう概念自体が的外れになってきているような気もするんですが。

しかしでも忖度という言葉は選ばれた経緯までは知らずとも確かに着目せざるを得ない存在感があるような気がする。

僕としても、『忖度』的概念について考えることが多かったから。

 

2017年の年末、いまから二週間くらい前のことなんですけど。

年越しのゲイパーティーがシンガポールでも一応あるとのことで行くことに。

いつも行ってるクラブじゃなくて、Suntec Cityっていう大きなショッピングセンターの中の祭事ホールみたいな場所でやるパーティーだった。

すげえ祭事ホールの使い方だなと思うも確かに場所のない国ならではの豊かな発想なような気もする。下のフロアとか普通になんかよくわからんセミナーとかやってたし。

日本でいうと幕張メッセとかの小ホールみたいな、就活イベントとかやるような感じのところ。

そこでズンドコズンドコ……僕たちは年が明けるまで踊り続けてつつがなくさらりとカウントダウンを行ってそれからもずっと踊り続けてまぁ例のごとく友達の友達みたいな子とかともなんとなく話したりていうかこの日はいつも遊んでる子たちがみんな日本に行ってしまったのでそんなに仲いいわけでもない子と行ったのだけどそれでもまぁ楽しくズンドコズンドコ……続いてて。

3時も過ぎると宴もたけなわ~も過ぎ去ってきてぼちぼちみんな帰ろうかなみたいな感じになったりラウンジの椅子とかで死んでる子とか出てきたりして僕も帰ろうかなって思う。雰囲気で伝わって一緒に遊んでた友達もするっとタクシーを捕まえて帰ってしまう。

裏口から出てSuntec Cityの外に出るとびっくりするぐらいめちゃめちゃ人がいる!っていうか見たことある人たち!って思ったらみんなさっきまで中にいた子たちだ。タクシーが捕まらないのだ。友達は交通の便のいい場所に住んでてシェアタクシーがタイミングよく捕まったようで。

僕はいくら呼んでもタクシーが捕まらない。中途半端な郊外の家を選んだ半年前の自分を恨む。恨んでもしょうがないんですけど。歩くにしてもその日は雨だった。うーん。って思ってたら知らない子に話しかけられる。○○の友達でしょ!どこ住んでんの!

誰?って思ったけどさっき僕の友達と話してた子だ。なんとも偶然で隣駅に住んでるらしい。いいよ!おれのタクシー来るから乗ってきなよ!ってめっちゃいい奴じゃん。ふと思うけど、この子も中華系なのだけど、中華系は友達の友達みたいな子的な、そういう感じの身内にめちゃめちゃ優しい。最近気づいたけど、日本人より身内の幅広め、より優しめって感じ。

こっちもこっちでまぁ知らない人じゃないしと甘えてタクシーに乗る。そこからが凄い!どんな会社で働いてるの?お給料は?住んでる家は?HDB(公団マンション)に住んでるの?コンドミニアムに住んでるの?シェアしてるの?家賃は?日本ではどこに住んでるの?実家はどこなの?貯金はどれぐらいしてるの?のらりのらりくらりって答えるけどびっくりするくらい質問は尽きない。

シンガポール人の質問攻めに合うのは決して初めてではなかったけど、タクシーの中というある意味密閉空間でそこそこの時間それに合うのは初めてだった。

忖度という言葉を知った今なら言えるが、2018年開始数時間にして2018年忖度してほしかった瞬間トップテンの上位が決定してしまった。

日本人は引いてしまうけど、とにかくシンガポール人は相手の収入とか住居とか、結構パーソナルな部分を聞きたがる。

 

別の日、日本人の友達の家にシンガポール人も呼んで遊ぶことになった。

上の子とかではなく全然別のシンガポール人なんだけど。その時なんかはもう話が早かった。

もともと僕を知ってるシンガポール人の友達が、連れてきた子に僕を紹介する。

『この子はばんま!何歳でこんな仕事をしててどこどこのコンドに住んでてブラブラブラ……』

流石に給与とかパーソナルすぎる部分は言わなかったもののかつてその子に話した僕の個人情報の1/2~2/3くらいを暴露される。忖度案件である。

今度はその子を紹介してくれる。

『ばんま、この子は何歳でこんな仕事をしてて住んでるのはHDBだけどひとりで借りてて云々云々云々!』

 

僕はちょうど両手で数えられるくらいのシンガポール人の友達がいるが、半年未満の付きあいで、例えば好きな食べ物とか、好きな俳優とかそういうふんわりした個人情報はほぼ知らないけど不動産とか社会的ステータスについては嫌というほど知ってる。

誰々はこんな仕事で彼氏と一緒に一等地にコンドを借りてる、誰々は家がお金持ちで親に頭金を出して貰ってるから海辺にコンドを買えてる、誰々はいい仕事だけどHDB暮らしでその代わり車を持ってる云々。

 

幸いそこまで酷い暮らしをしているわけではないので、こうやって聞かれて劣等感に苛まれるとかはないからまだいいのだろうか。通ってるジムまで社会的ステータスに結び付けるのでちょっと笑ってしまう。しかし聞かれるのも嫌だけど他人のを聞いてもそんなに嬉しくない。

社会人になってから暮らしたことがないから確かなことは言えないけど、経験則的に、中華圏も割とシンガポールと同じような感じなはず。シンガポールだけのお話ではないということ。いかにいままで自分が忖度的社会で暮らしていたかと思う。

 

日本は確かに、言わないことでお互いを傷つけず波風立てないコミュニケーションが主流だと思う。年収が高い人は高い人で言わない。いいマンションに住んでることを隠したりする。年収が低い人は低い人で言わない。日本はある程度年収が低くても明らかに外見でわかったりすることは少ない。

政治宗教野球と言う。信条のあることがらについて話すなという教えである。僕は、君の名は。が好きかどうかも初対面で話すべきではないかなと思うのでここに政治宗教野球君の名は。と付け加えたい。と思ってるけど誰も賛同してくれない。

シンガポールでは政治はまあ一党ではあるけどそこまでタブー感もないし宗教に至ってはまぁ外見や名前で分かる人もいるぐらいだし、そもそも飲食店を選ぶにあたって重要な要素なので初対面で聞かざるを得ない場面すらある。

単純にタブーが少ないのかな、とも思うがそんな簡単な話でないような気もしてもやもやしてた。

 

そこからいろんな日本人とその話題について話すようになった。シンガポール人に聞くとえっ……?(そもそも何を忖度すべきなのかがわからない)みたいな。感じなので。あんまりにも当たり前すぎて個人情報を根掘り葉掘り聞く理由について考えたことがないとのこと。そういうもんだと思ってるのね。まぁそうだよね。こっちはこっちで聞かない、っていうのが当たり前に感じてるわけだし。

最終的に日本人の意見とか、僕の経験とかで結論づけると、彼らなりの忖度のためなのかな、みたいな感じになってて。

シンガポール人、というか特に中華系なのだけど。めちゃくちゃおごり社会で。一緒に飯や映画に行くといいよいいよと誰かが一気に会計をする。あんまりそれを集めることはない。一人が毎回払ってるわけじゃなくて、なんとなく持ち回りみたいな。僕も出しゃばって今日は払うから!と言うとみんな、ああ、じゃあ、という感じでみんなのお会計をすることになる。

台湾に居た時に思ったけど、中華系のおごり社会っていうのは日本みたいな忖度社会とは別のベクトルで忖度が必要になると感じた。相手の収入とか経済状況とかを考えながらおごる状況、回数、金額を調整する。相手にもプライドがある。経済状況が悪い人におごらせないというのも相手の面子が立たない。だから少ない金額の時にその人に払ってもらったりするよう調節するのだ。

シンガポールでは教育を受ける年数も人によって違う。兵役とかもある。何歳だから社会人歴何年と一概に決まってない。家族という概念の結びつき方が違う。実家の経済状況も日本以上に自分のお財布にヒットしたりする。親孝行だってかけた金額、は結構大きな要素のようである。

いやまぁいろいろ言ったけどたぶん6割方はたぶん興味だと思うんですけどたぶん。4割方くらいはそういう経済的格差をある程度友達内ではフラットにしようという忖度的な考えの元なのかなって結論付けてるんですけど。どうなんでしょう。

各国それぞれの忖度があると思うと世界の優しさに胸が熱くなりますね。

 

こんな忖度忖度って流行り言葉(日本では本当に流行ってるんですか?)いっぱい使うつもりなかったんですけど。

バズり動画大賞とかの方がもう面白そうだよね。