Epistemicia by Banma!!

バンマのブログ。

雑記20201215:地下鉄の中だって過去よりも愛して

韓国人の知り合いと話していて、面白いなと思うことがあった。

かつて韓国では、ゲイの間で爆発的に流行った香水、というかデオドラントスプレーがあり、人とすれ違う時にその匂いがしたら『あ、ゲイだ』と思ってしまう時期があったそうだ。

僕は実際に見たわけではないのでわからないが、韓国のゲイは比較的こざっぱりした格好を好むため見た目ではノンケと判別がつかないことも多いという。

不思議だな、と思うのが、同じ匂いの香水が同じ文化圏で流行るということ。

自分自身、香水はあまり人と被らないものを選んでいるし、もしよく会う友達が偶然同じ香水を使っていたらこっそり別のものを使い始めると思う。

周りの人だってそうだと思う。

女の子でも、おそらくシャネルのチャンスだったと思うけれど、友達同士で被ってしまったから新しいものを買おうかな、という話をされたことがある(被りが嫌ならそんなメジャーなやつ使うなよって思ったけど)。

そのデオドラントスプレーの匂いは、別に目印とかでつけているわけではなくて皆がつけているからつけている、というような類の流行り方だったそうだ。

理解できないというより、不思議で、面白いと思う。

もしかしたら日本にもそういう時代があったりしたんだろうか。

雑記20201214:今日わかったまた会う日が生きがいの悲しいDestiny

2020年下半期はNHK朝ドラをめちゃめちゃ見た。

放送していた『エール』とかじゃなくて、昔のものを、オンデマンドで。

同時に見進めたりもしていたので、見た順番ではなく放送順だと

カーネーション』、『あまちゃん』、『ひよっこ』、『半分、青い。』、『まんぷく』、『なつぞら』、『スカーレット』あたり。

加えて、いくつか序盤で脱落したものもある。

次は『あさが来た』が見たいのだけれどオンデマンドにはない。

 

NHK朝ドラは1話が15分で殆どが全156話(1週6話x26週間)なので全話見ると39時間かかる。単純計算で今年は273時間をNHK朝ドラに費やしている。

『スカーレット』なんかは見てる途中で伊藤健太郎が逮捕されてしまいオンデマンドから削除され見れなくなってしまったのですべてフルで見たわけではない(そもそも『スカーレット』は放送時に1日2回見てたのでいいんだけど)けれども。

 

調べたところによると、250時間勉強をすると日商簿記2級に合格できたらしい。

見なかったからって勉強してたわけではないのだが。

こんなにもNHK朝ドラを欲していた理由は明確に自分でもわかっている。

あまり、心がかき乱されないからだ。

残酷なシーンもなく、悲惨な展開もなく、妙な広告も入らず、突飛なストーリーもなければ過剰なロマンスもない。

平日朝に放送されることを想定されたドラマが、ひとりで家に閉じこもっている生活の荒みを絶妙に誤魔化してくれる感がある。

 

なにより好きなところが、『敵』がいないところである。

親しい人はみんな知っているけれど、僕は少年漫画が苦手だ。

読んでいると寝てしまう。

そもそも白黒の絵にあまり関心がないので闘いの場面がつまらなく感じるというのが大きな理由だが、敵を倒すというストーリー展開にリアリティを感じられずエクスタシーが得られにくいこともかなりあると思う。

だって、現実世界に『敵』なんているの?と思うから。

 

近年のNHK朝ドラは大きくふたつに分かれていて、『主人公が何者かになる物語』と『主人公が何者にもならず生きていく物語』がある。

NHK大阪製作のものは前者が多く、NHK東京制作のものは後者が多い。

前者は『カーネーション』、『なつぞら』、『スカーレット』あたりで、後者は『ひよっこ』、『半分、青い。』など。

あまちゃん』は、ぱっと見は前者寄りだけど僕は後者だと思う。

前者『主人公が何者かになる物語』にはだいたいモデルが居て、日本ではじめて〇〇をした人、みたいなのが多いのでそもそも誰かを倒す必要はないのだ。

自分が好きなことを突き詰めていたらそうなってしまった、的な。

後者『主人公が何者にもならず生きていく物語』はどちらかというと人生賛歌的な趣で、単純に主人公や周りの人が一生懸命に生きていく様をドラマにしていく。

何者にもならないので、史実は折り込みつつも歴史上のモデルなんかはない。

もちろん、何も成し遂げない普通の人がヒロインなのだから敵が出現する展開にはなかなかならない。

 

敵が完全に居ない、というと少し語弊がある。

あまちゃん』の太巻や『ひよっこ』の川本世津子、『半分、青い。』の清、『スカーレット』のお父ちゃん(常治)など主人公の行く手を阻む存在はもちろん存在する。

しかし彼らは倒すべき敵というよりも、主人公の人生の糧というか、スパイスくらいの存在に描かれていると感じる。

 

少年漫画においては敵を倒すことが自分の人生の救済に繋がる、というメカニズム自体はよくわかるので少年漫画の何かを否定することはない。

けれども少なくとも僕の人生は、NHK朝ドラのように自分自身や周りの人のことを思って生きる事が自分の人生を救済するように出来ているのではないかと思う。

そういうリアリティや地に足のついた展開が、今年の孤独に対していい薬になった気がする。

 

むかし働いていた会社に、身の回りの人を敵と味方に分ける女の子が居たのを思い出す。

僕も普段は仲よくしていたが、状況によっては僕自身の見解もあるし、そもそも仕事なので彼女の味方ばかりしていられないと率直に意見を言うと『ばんまさんは私の味方だと思っていました!』というキレ方をする。

そういう性格だからから彼女のことを苦手に思う人に居て、邪険にする人を『敵』のリストに入れていた。

そのうち病みそうだな、と思っていたけれど、元気なんだろうか。

 

 いろいろな環境があるので一概には言えないけれども、結局、現代社会で生きている限り闘うべき相手は自分自身になってしまうんだと思う。

そういう真実を静かに説くNHK朝ドラがとにかく心地よくて延々と見てしまう。

だんだん見るものがなくなってきて大河ドラマにも手を出し始めたけど、やっぱりそっちはダメでした。

K-POP20201207:2020年のK-POP(まとめ)

生存確認たまにされるけど生きてます!

気付いたら夏が終わって秋も過ぎて冬になってた。

2020年、本当に実在してた?

 

Spotifyで今年よく聞いたアーティストや曲ランキングをSNSに上げるのがブームなんでしょうか。

すごい良い機能だなって思う以上にみんながSpotify使ってたことに驚く。

したらApple Musicも似たような機能だしたんです。けど。

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今年リリースの曲ぜんぜん聞いてなくない?笑

そもそもこれ合ってる?2020年もずっとProduce48楽曲聞いてるおじさん??

(松任谷/新井由実こんな聞いた覚えもあんまないんだけど)

がんばって思い出した今年リリースのフェイバリットです。

上半期は記憶が曖昧。今年、だいたいの出来事の記憶が曖昧。

 

ICE AGE - MCND


MCND 'ICE AGE' M/V

ProduceX101の恩恵が消えないうちにTOPエンタがデビューさせた新人。

好きだったけどTreasureの出現により(僕の中で)消えた。

 

Dolphin - OH MY GIRL


오마이걸(OH MY GIRL)_Dolphin - Special Clip @따따따따🌀 물보라를 일으켜〰🐬💦

アリンとTXTスビンが踊ってる動画でハマった。

こういう曲こそK-POP!って感じするんだけどどうなんでしょうか。

 

BREAK ALL THE RULES - CRAVITY


CRAVITY 크래비티 'BREAK ALL THE RULES' MV

クジョンモが本命だと思いながらデビューを待ち、セリムに夢中になった。

これ普通に良い曲だと思うけどエムネとズブズブのスタシがLet's break all the rulesとか言うのやめなよ。って思っちゃった。笑

 

Dumhdurum - Apink


[MV] Apink(에이핑크) _ Dumhdurum(덤더럼)

これ今年の再生回数TOP20には入ってていいくらい聞いた気がするんだけど。

2018年くらいからのApinkの曲だいたい好きなんだけど誰にも共感されない。

 

BAZOOKA! - GWSN


공원소녀 GWSN 'BAZOOKA!' MV

ずっと元i.o.iのユ・ヨンジョンのいるグループだな?(その割にメインボーカルがヨンジョンじゃなくないか?)って思ってたら、宇宙少女(WJSN)じゃなくて公園少女(GWSN)でした。

MVみてラッパー可愛いなって思ったら日本人だった。

 

Zombie - DAY6


DAY6 "Zombie" M/V

なんでJYPこの子ら推さないの!!?って思ってたら本人が物申してしまった。

この曲あたりで日本活動も完全終了したしまじグループ大丈夫なのだろうか。

 

woo!ah! - woo!ah!


[MV] woo!ah!(우아!) _ woo!ah! (우아!)

この曲は特別好きじゃないってかよくデビューさせたわねって感じなんですが兎にも角にもウヨンが可愛い。

SM顔だわって思ってたけど元SM練習生らしい。確かにSMからデビューは無理かも。

ウヨン画像貼っておくね!!

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Can't You See Me? - TXT


TXT (투모로우바이투게더) '세계가 불타버린 밤, 우린... (Can't You See Me?)' Official MV

言わずもがな。

 

Tiger Eyes - RYU SUJEONG(Lovelyz)


류수정(RYU SU JEONG) 'Tiger Eyes' MV

これもたぶん今年TOP10はいるやろってくらい一時期ずっと聞いてた。大好き。

使うことは一生ないであろう癖にK-POPを聞いてると覚えてしまう単語No.1『머리끝부터 발끝까지(モリブトパクカジ)』がキラーフレーズです。

 

WAYO - BANG YE DAM(TREASURE)


BANG YE DAM of TREASURE - '왜요 (WAYO)' M/V

いよいよデビューできてよかったわね。

 

Turn Back Time - WayV


WayV 威神V 'Turn Back Time (超时空 回)' MV

正確にはK-POPじゃないですが。すっごい聞いた。

 

神menu - Stray Kids


Stray Kids "神메뉴" M/V

当初、曲名ダッサwwww MVダッッッサwwwてめちゃ笑ってたんですが(すいません)最終的にめちゃめちゃハマって上記再生回数ランキングにランクインしてた。

100位でした。

 

Love Me Harder - WOODZ


WOODZ (조승연) - 파랗게 (Love Me Harder) MV

メンバー数の多いX1の中でパート取りの貪欲さとか番組中のノリとかビジュアルとかもうとにかく苦手だったけどラップも歌もできる良さがソロでビンビンに発揮されてしまい結果めちゃめちゃ良くなってしまった。好き。

というかチョ・スンヨンがWoodzだと思ってなくてものすごい聞いてたので名前の勝利。

 

Tag Me - Weekly


[MV] Weeekly(위클리) _ Tag Me (@Me)

わたしの大好きなApinkの後輩グループです。

デビュー曲で制服コンセプトやる時点で100点あげたい。

きょうびデビュー曲でしかできないコンセプトだよ。

 

DESSERT - DJ HYO


HYO ‘DESSERT (Feat. Loopy, SOYEON)’ MV

少女時代ヒョヨンのソロ。かと思いきや58%くらいチョン・ソヨン様の歌で笑った。

もう現代K-POPはあんたのもんだよ。

 

INCEPTION - ATEEZ


ATEEZ(에이티즈) - 'INCEPTION' Official MV

曲はいいんだけどメンバーの顔が覚えられないグループNo.1。

 

BOY - TREASURE


TREASURE - 'BOY' M/V

もうね。これね。完全に今年の新人賞。

8月のデビューの時点でもう完全に男子新人賞あげてた。

曲もメンバーもいい。久々にYouTubeの動画とかバラエティ見たりするようになった。

ありがとうTreasure。来年もまたもの凄い頻度でカムバしてくれ。

完全に推しグループNo.1に躍り出たかも。ヒョンソプとマシホとジョンウが好きだけどもはやだいたい全員好き。

再生回数TOP3が全部この子らの曲で占めててもいいくらいだったんですけどApple Music壊れてるんか。

 

 Ice Cream(with Selena Gomez) - BLACKPINK


BLACKPINK - 'Ice Cream (with Selena Gomez)' M/V

陽のBLACKPINK。もっとやってくれ。

このコンセプトに関してはジス独り勝ちな気がする。

この辺りから余りにもBLACKPINK好きになってしまいZEPETOを始めてしまったアラサーおじさん。

 

Where the sea sleeps - DAY6 (Even of Day)


DAY6 (Even of Day) "Where the sea sleeps(파도가 끝나는 곳까지)" M/V

大人の事情で完全体活動が出来なくなった割にこういう切ないMVで攻めてくるのやめて!!好き!!

ユニット活動のMVにユニット参加してないメンバーのモチーフ入れるやつとかほんと好き…

 

Tiger Inside - SuperM


SuperM 슈퍼엠 ‘호랑이 (Tiger Inside)’ MV

凝る必要まぁないんだろうけどこの人らのMV毎回驚くほど投げやりよね。

 

Pretty Please - Jackson Wang(GOT7) & Galantis


Jackson Wang & Galantis - Pretty Please (Official Music Video)

DAY6 (Even of Day)に続いて2020年グッとくるMV大賞2TOPって感じ。

成功した外国人アーティストが自分のルーツというかアイデンティをめちゃめちゃ前面に出してくる系ほんと大好き。

日本人はやりにくいコンセプトだと思うけど、いつか誰かやってくれないかな~

 

Lovesick Girls - BLACKPINK


BLACKPINK – ‘Lovesick Girls’ M/V

陰コンセプト。ロゼ、ジェニはこっちが正道。(リサは陰陽どっちもいける)

最近のBLACKPINKあるあるの、Bメロの1番と2番でロゼとジスがパートをスイッチするやつ、ものすごいエモいと思うんだけど僕だけでしょうか。

なんか安っぽい感じもするけど聞いてる年齢層的には正解なのかしら。

僕も昔は加藤ミリヤとか大好きだったのでこういうコンセプト自体は好きです。

 

Punp It Up - Golden Child


골든차일드(Golden Child) ‘Pump It Up’ MV

ゴルチャってカムバする度に『この人らこんなに人数いたっけ!!!?』ってなるよね。

 

Beware - IZ*ONE


IZ*ONE (아이즈원) - 'Beware' MV

日本曲で一番好き。秋元豚やればできんじゃねえか。

 

Daisy - PENTAGON


펜타곤(PENTAGON) - '데이지(Daisy)' Official Music Video

K-POPの人らの動画が見たくて今年やっとTikTok始めたんですけど、TikTokの影響で聞き始めた唯一の曲かも。

なんか変わった構成だよね。

 

SO BAD  - STAYC


[MV] STAYC (스테이씨) _ SO BAD

一番期待してた女子新人グループ。なんだかんだ今年は女子豊作かもね。

曲が普通に良かったもののMVめちゃめちゃ最近のガールズグループのMV的な既視感あるな…って感じだったけど盗作疑惑出て、やっぱりな!って思ったらマイリー・サイラスのMVの盗作とのことで、そっち??ってなった。

 

Black Mamba - aespa


aespa 에스파 'Black Mamba' MV

もうね。最高。STAYCにあげようとしてた今年の女子新人賞はaespaにいきました。

Red Velvetアイリンの醜聞をごまかすようなデビューのタイミング、メンバーのデビュー前からの悪評、何も目新しくないし誰得でもない謎のアバターコンセプト。

MVや世界観、歌詞と振り付けなんかに関してもダサに極振りって感じ。

やっぱSMのガールズグループってミンヒジンがいないとダメなの?

ってデビュー日は生暖かく見守ってたものの。

めっ…ちゃめちゃスルメ曲じゃない?

ていうかSMのガールズグループは本当に声が良い。

他にいろんなものを失ってても、声の良さだけは健在で、その魅力だけで今年一の楽曲になってる気がする。

次回以降は中二病みたいなコンセプトやめてくれよな!!

BigHitの…というよりミンヒジンの新ガールズグループも期待してるけど、今年のGFRIENDの一連のカムバ(ミンヒジン噛んでないぽいけども)でだんだん心配になってきた。

 

90's Love - NCT U


NCT U 엔시티 유 '90's Love' MV

NCT2020の一連の楽曲の中で一番気に入ってるやつ。メンバーがまず好きよ。

なんかNCTに対する情熱が日に日に失われてってもうジェノだけ好きなんだけど、DREAMの子らって来年とかどうすんだろね。

また来年もSMが燃え上がりそう。

 

Breath - GOT7


GOT7 "Breath (넌 날 숨 쉬게 해)" M/V

文句言ってばっかだけどJYPもうちょっとGOT7に金かけてやれよ!

 

上半期のブログ書いた時にマジ今年不作って思ってたけど、下半期の巻き返しがすごかったかも!

Treasureとaespaのおかげで2021年も生きていけそうです。

以上!

心覚20200916:マイプロテイン虫混入事件について、そして個人輸入について思うこと

最近、マイプロテインの製品に虫が混入しているという事件がいくつかあったようです。

詳細はいろいろまとめられてますし、動画に関しては転載されすぎてどれが元の投稿か判断しかねるためここには掲載しません。

 

僕自身はマイプロテインを購入した経験は数度のみで、ここ2年ほどは全く買っていませんでした。

後述しますがiherbの方が自分の好みに合っていることや、サプリメントに関しては最近は国産品でも安いものが多々あることが理由です。

ただ、個人輸入での買い物は好んで行っていることや、シンガポールや香港での生活を経て昨今の日本人の購買行動について思う所があり軽くまとめます。

 

今回議論になっているポイントは大雑把に2点あります。

①製品に虫が混入していたこと(品質管理の問題)

②虫混入に対する対応のまずさ(顧客対応の不十分さ)

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①に関してはもちろん品質管理上の問題はあるでしょうしマイプロテイン側を完全に擁護するのは少し難しいです。

ただ、買う側のスタンスとして、低価格帯の製品を買うリスクについて考えなくちゃいけないのかな、と思います。

物の値段とはその製品そのものだけに付いているわけではなく、原材料費、人件費、製造費、流通費等様々な要素から算出されます。

低価格帯の製品とはそのいずれか、もしくはそのすべてを削ることにより成り立っているため、製品に何かしらの不備がある可能性はおのずと上がりますよね。

安いもん買ってんだから虫ぐらい入ってても許せよ!とまでいくと暴論になってしまいますが、『マイプロのこと信用してたのに裏切られた…』というのはお門違いな反応かと。

そこで傷つく前に、低価格帯の製品に信頼を寄せるような自分の人生について一度考え直した方がいいと思います。

安めのもの買うのだから『あると思います、不良品。』ぐらいの態度でいるべきだと個人的には思いますし、SNSで騒ぎ立てるべきでもないと感じます。

 

僕個人の感想ですが、日本に居ると『安い製品を買うリスク』について麻痺していくような感覚があります。

それは、日本では低価格帯なのにまるで高価格帯のものを購買したような気持ちになれる購買体験が多々できるからなのかなと。

それ自体は素晴らしいことですし日本の企業努力の賜物だと思いますが、低価格帯の製品を買うリスクや買うときのスタンスについて無配慮になっていい理由にはならないと思います。

 

②についてですが、大前提としてマイプロテイン個人輸入です。

輸入品を手に入れる際、本来は海外にあるメーカが作った製品を現地の卸が流通させ、日本の商社が輸入し代理店や卸が流通させ小売店が販売し私たちの手元に届きます(大雑把ですが)。

そのクソ長いプロセスをすっ飛ばし、そのプロセス分の費用を安く済ませるのが個人輸入です。

加えて、個人輸入なので状況としては『マイプロテインが日本で売っている』というよりも『日本の人がマイプロテインを買いつけている』イメージになります。

なので、謝罪対応が日本の基準に達してないとか不十分であるみたいな批判はお門違いだと思います。

日本式の謝罪が欲しいのであれば、従来のプロセスで日本企業を通して同様の製品を購入すればいいんじゃないかと。

食中毒レベルになっていない中、既に届いた製品は自分で処分してください、新しいものを送ります、以上の対応って本当に必要ですか?

マイプロテインの謝罪よりも、個人輸入のハードルが下がってしまった故に個人輸入の特徴というかデメリットを理解しない人が増えたことの方が問題かと思います。

これは『こういうもの』ですし、マイプロテインは必要十分な対応をしていると個人的には感じています。

 

また僕がiherbを利用する理由については、自分とメーカの間に一社挟むことが保険になる可能性があるためです。

僕はどちらかというと配送トラブルや詐欺について警戒していたのですが、メーカや団体から直で買い付けるタイプの個人輸入は可能であれば何かしらの会社を挟むことをおすすめします。

製品やサービスのトラブルを個人対企業で解決するのは大変ですが、間に一社入れて企業対企業の構図にすることは大きな保険になります。

また、決済も、できるのであればクレジットカードよりもペイパル等のサービスを利用する方が一社挟むため安全です。

(ペイパルは購入詐欺にあった際ペイパルが返金対応、先方との交渉等行ってくれます。また、クレジットカードカード情報もいろいろなサイトで入力せずに済みます。)

メーカ直販のマイプロテインよりも、同様の物が同じくらいの値段で買えるiherbをより利用していたのはこういった理由からです。

マイプロテインを利用するな、という話ではなく、メーカ直販の個人輸入で製品を購入するのであればこういった対応の塩さなんかはセットですので仕方ないですし嫌なら自分で保険をかけなさいよという話です。

 

今回の件、もちろんマイプロテインの商品管理に落ち度はありますが、今日びプロテインサプリメントなんて星の数ほど選択肢がありますしどうしても嫌なら別の所から買えばいいんじゃないですかね。

インターネットまわりが発展し個人輸入のハードルは下がりました。

そもそも、マイプロテイン個人輸入であるという自覚のないまま購入していた方も多いと思います。

安く物を仕入れるリスクや個人輸入のデメリットなどについてはいま一度きちんと目を向けるべきかと思います。

ただ、個人輸入にはそれを上回るメリットがあることかと思いますので、ぜひ全体像を把握しつつ楽しんでくださいね。

書評20200807:パチンコ(ミン・ジン・リー)

シンガポールや香港に住んでから『移民』という概念について考えるようになった。

出会う現地の人々は、いずれも何世代か前に中国大陸から移民してきた移民の子孫だったから。

香港の移民事情については星野博美著『転がる香港に苔は生えない』が最も読みやすいと思う。

もう15年近く前に出版された本だけど、いまだに2、3ヵ月に一度読み返す。

 

そもそも、明確に僕と彼らの世界に違いがあると思ったのは『移民する』という動詞の用法について。

日本語では『移住する』とは言っても『移民する』という動詞はなかなか使わない。

使うとしたら、『(他国民が日本に)移民してくる』という受動的な用法が多いだろう。

中国語では『兄はアメリカに移民した』というようなニュアンスで動詞として一般的に使用される。

『移民』には『移住』にはない強い意志が伴った一方通行のニュアンスがある。

それに、『移民』という行動には前向きな希望だけが込められているわけではない。

移民を考えるということは、もし新しい土地で水が合わなかったら戻ろう…といった甘えを持てる状況ではないということだ。

韓国のドラマを観ていて、韓国語でも『移民する』という動詞が使われることを学んだ。

よく考えれば、僕が中学生の時の一番の親友は在日韓国人だった。

あの頃、親しくしていた子こそ移民の子孫だった。

 

その子は、名前こそ韓国人だったが日本育ちで、韓国語もほぼできなかった。

日本で暮らしていると、名前の所為で外国人扱いされることが多いが、韓国に行ってみても在日韓国人は同胞としてではなく日本人として扱われる、と複合的なアイデンティティについて話していた記憶がある。

在日韓国人2世のお母さんは優しいけれど厳しい部分もかなり多く、親の期待に応えるためにその子は国立大学に入学し、一流企業に入社した。

その子のお父さんは自営業で様々な仕事をしており、いつも忙しそうにしていた記憶がある。

それでもずっと、この歳になって話しても、その子はいろいろな意味で『自分』について考えている面が強かったと思う。

 

韓国系アメリカ人であるミン・ジン・リーによって書かれた(そのため原著は洋書)『パチンコ』は戦時中から戦後にかけて日本に移民してきた在日韓国人4世分の人生の物語。

釜山にある小さな島、影島(ヨンド)で生まれたヤンジン。

大阪に移民したヤンジンの娘、ソンジャ。

日本で戦時中、戦後を過ごしたソンジャの息子、ノアとモーザス。

横浜で育つモーザスの息子、ソロモン。

 

朝鮮が日本の統治下にあった1910年代、女ばかり生まれた貧しい家の四女として生まれ、障害のあるフニと結婚せざるを得なかったヤンジンの一生。

意図せずして既婚の男ハンスの子を身ごもってしまい、子どもの人生を憂い大阪に移民したソンジャの人生。

牧師として日本に移民し投獄されたソンジャの夫イサク。

在日韓国人が生きる道のひとつとして学歴が大切だと説かれ早稲田大学に進学したノア。

荒くれものとして育ち、唯一在日韓国人が偏見なく働き、成功できる環境としてパチンコの世界を選んだモーザス。

成功したモーザスの元に生まれ、何一つ不自由なく育ったソロモン。

 

4代記となり、長そうに思えるけどいろいろな事象がとにかくサクサク進むのであんまり長さを感じさせない。

ストーリラインが朝ドラ的というか、全体的に『おしん』っぽさがある。

何か驚きのどんでん返しや恐ろしいほどのドラマティックな展開があるわけではない。

新しい環境で、逆境の中でただただ強く生きていく人々。

自身のアイデンティについて悩むその子孫たち。

 

解説でも書かれているが、原著がアメリカでベストセラーになった理由はよくわかる。

アメリカも移民国家だからだ。

今、アメリカで生きている人の多くがソンジャのように、ノアとモーザスのように、ソロモンのように移民1世、2世、3世として苦労やアイデンティを抱えながら生きているから。

そういう意味では日本だと共感されにくく、要素も多いため散漫な印象を受ける部分も多いと思う。

日本人が『移民する』という言葉を使わないのは、日本が比較的安全で、比較的経済的安定があり、自由がありそれでいて日本人に最適化された国家だからだ。

移住するとしても終の棲家は日本が良いという人も多いと思う。

それでも、いつか多くの日本人が『移民する』ことを検討する未来が来るかもしれない。

その時のために、読むと良い一冊だと感じた。

 

表題の『パチンコ』は主に物語の中盤から登場する。

戦後の日本で仕事にありつけない在日韓国人が成功するための唯一の手段として物語に食い込む。

ただ、移民のそのギャンブル性そのもののモチーフとして『パチンコ』は表題に選ばれたのだと思う。

移民国家である香港の人々がギャンブル好きだ、というエピソードが『転がる香港に苔は生えない』にもある。

行ったその先で幸せになれるかはわからない。

事実、移民の末に不幸になった人についても描かれているし、逆に祖国である韓国あるいは北朝鮮に帰国して不幸になった人についても描写がある。

それでも、移民するその先に少しでも希望を持たなければ生きていけない人々の生きざまに胸を打たれた。

 

 

 

英語読める人は英語版がkindleで100円とかで買えます(2020年8月7日現在)。

僕は日本語で読みましたが、日本語の感じ的にすごく英文のレベルが高い!とかではないような気がするのでチャレンジしてみたい方にもおすすめかも。

安いし英語版も買っちゃったのでゆっくり再読します。

 

 

雑記20200727:愛しさは切なさにかたちを変えてリグレット

■ツンドク

積読』という言葉、というか概念があまり好きではない。

買った本を読まずに積んでおく、ということなのだが、本の役割が読まれることにしかないようでどうも好きになれない。

大抵の本はお金を払って買うので、『読む』の前に『買う』という行為を本に対して行う。

その中で『読まれること』ではなく『買われること』で目的を果たす本も多数あるのではないかと思う。

自分が何に興味があるのかや、はたまた衝動や評判で買ったが興味が持てないジャンルは何なのかを知る。

どんな気分の時にどんなものを読み進められるのか、読み進められないのかを理解する。

それに、購買その行為自体が目的となる場合も多々あると思う。

そういう機敏というか、自分との対話みたいな何かが『買った本は読まなければいけない』という生真面目さに握りつぶされてしまっているような気がする。

読まずにいた本に数年たったある日突然ピン!と来て読み始めるとしっくりきたりもするし、あんまり無理に積読を解消しなきゃ!と思い続けるはないんじゃないかと。

服にも、同じようなことを結構思ってる。

経済活動を運命論的に解釈していく現象に名前は付いているんだろうか。

 

■ゴミ捨て狂想曲

ここ最近の天気は香港を思い起こさせる。

香港と言えば、最近じわじわと思い続けていたことがあった。

住宅事情で、これだけはシンガポールや香港が日本より優れている!と思うところがある。

僕は家事全般が基本的に好きで、掃除も洗濯も皿洗いも基本的には面倒だと思わない。

でも、ゴミ捨てだけがどうしても好きではない。

今住んでいる家は世帯数の多いマンションなので地下に共同のゴミ捨て場があり、24時間そこに持っていけばゴミ捨ては完了する。

この、地下のゴミ捨て場まで行くのが本当にめんどくさい。

やってみれば、部屋から出てエレベータに乗りゴミ捨て場でゴミを捨てまたエレベータに乗り部屋に帰るだけの数分のモーションだが、他の家事には無い『他人と遭遇する可能性がある』という要素がある。

つまり、身だしなみをある程度整えなくてはいけないという前準備が必要になる。

上裸で過ごしていれば服を着なければいけないし、着る服もビロビロのタンクトップではなんとなくいけない気がするし。

シンガポールや香港の住宅はその点が楽だった。

ダストシュートがあるのだ。各部屋にダストシュートがあり、そこにゴミを放り込むと地下のゴミ捨て場にゴミは直行する。

ダストシュートさえあれば、ゴミ捨ては部屋で完結する家事になるのだ。

しかし、ダストシュートは便利さより問題の方が多い。

ゴキブリ等の虫の出入りが容易になるし、シンガポールでは今デング熱が流行しているが、ダストシュート経由で蚊が侵入することはあると思う。

ゴミ捨て場の掃除は出来ても、ダストシュート自体を清潔に保つことは難しい。

かつての香港ではダストシュートや換気口が他の世帯と繋がっていたためSARSが同マンション内でパンデミック化した例もあった。

それでも、いつもゴミを持ちながらエレベータの地階ボタンを押す度に、ダストシュートのことを思い出す。

でも……やっぱり住環境に関しては日本が最高です!世界最強だと思います!

 

■ユニバーサルバニー

僕の人生の統計として、話が面白いのは兄弟姉妹が居る人で、特に一番上か一番下が断トツなイメージがある。

一人っ子なんかは世界観がありながら、それを表に出す方法を必要としていない印象。

なんでだろうか、とすごく考えた時期があったけど、ユーモアというのはひとつ親に話を聞いてもらう手段だったのではないかと思う。

子どもを観察していると、親に話を聞いてもらうというのは、小学生くらいまでの子どもにとって死活問題なんだと思わされる。

長子や末っ子はその生存戦争において特に熾烈な戦いをしてきたからこそ、人に話を聞いてもらうための手段としてのユーモアが発達するのではなかろうか。

ユーモアを話し方の問題だと思っている人は多いのではないかと感じるが、ユーモアは感じ方の問題だ。

アウトプットが特殊な人は、アウトプットに特殊なことをしているわけではなくそもそもインプットが特殊なのだ。

感性までも左右してしまうのだから幼少期の過ごし方というのは凄い。

血液型とかより、きょうだい構成と性格の相関の方が話してて面白いし好きかも。

雑記20200706:夢がいつかは叶うのなら今はバラバラの破片でいい

■ゲームの王国

エムネとBigHitエンタによる新しいオーディション番組であるI-LANDを見ている。

放送前からエムネらしい悪評がある番組だったが、本放送を見て、これは韓国で炎上しなかったのだろうか?と疑問に思った。

莫大な金がかかった大掛かりなセットに比べ、システムがかなり稚拙なのである。

1話に関しては、ひとりひとりがパフォーマンスをした上で、練習生同士が挙手による投票をする。

お互いへの投票で票数の多い上位12人のみが先に進めるという仕組みである。

もちろん挙手なので自分が誰に投票したか、或いはしなかったかはわかるし、順番に関しては序盤が有利で後半は不利になる。

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2話目以降もお互いへの投票により脱落者が決まっていく。

『キャットアンドチョコレート』というゲームを思い出した。

場札や手札にまつわる自分のアイデアを披露するカードゲームで、対戦相手からの投票で各回の勝ち負けが決まる。

もちろんルールにより様々な配慮がされているが、政治的な意味で投票を行わなくてはいけない場面が発生しがちなゲームである。

また、個人的な感情も投票には作用するだろうし、場の空気も大きい。

面白いゲームだし初対面の人同士でやるのには向いていると思ったが、力関係がある人同士では100%楽しみにくいかもしれないと、個人的にはあまり好きではないゲームだった。

ただ、違和感を覚えつつも、そもそもアイドルのデビューというのは政治的な要素がかなりあるものではないのかなとも変な納得もしていた。

そういう理不尽も越えていかなければいけないし、自主性というか、お互いの政治的なやりとりについても一つの課題として描いている番組なのではないかと思うし。

まぁでもやっぱりそれにしても、挙手じゃなくて良くない?って思ってしまうけど。

これはあれなのだろうか。Produce~シリーズの件があってこうなってるのだろうか。

ここまで影響してしまうProduce~シリーズの罪よ。 

 

■ガールズルール

上記『キャットアンドチョコレート』は、友達と集まった時に自粛期間中に買い集めたボードゲームをやろうと言い出した子がいてやった。

『キャットアンドチョコレート』は気に入らなかったけど、その後やった『ニムト』というゲームはすごく気に入った。

1~104の数字がかかれたカードを手札と場札に分け、場に一枚一枚出していく…というものだが説明が少し難しいのと実際にやらないと面白さがわかりにくいので調べてやってみて欲しい!

このボードゲームアリーナというサイトでオンライン対戦ができます。

boardgamearena.com

なんか怪しげなサイトですが大丈夫です。

ニムトは、脳の使用する箇所がトランプゲームの大富豪に似ている気がする。

ゲームとしてもカードの引きや場に関する運、実力や記憶力が介在する度合い、逆転要素のあり方などが似ていると思う。

僕は病的に大富豪が好きで、ちょっと引かれるくらいにいろんな場でやりたがる癖がある。

ルールは7渡し/8切り/10捨て/11バック/革命あり/階段あり/階段革命あり/両縛りあり(片縛りなし)/スぺ3あり/都落ちあり/スぺ3,ジョーカー,2(革命時は3)あがり禁止、あたりが一番ゲーム性が高いと思っていて好き。

 結局、ルールがガチっとしたゲームの方が好きなんだと思う。

いろいろな人とそういう好みの話をしていて、『キャットアンドチョコレート』の様な審査基準がふわっとしたゲームを好む人は『勝った瞬間』にやりがいを見出しているのではないかとひとつの結論があった。

僕は、どちらかと言えば負けた瞬間のくやしさの方が強く、勝つことに関しては当たり前だと思う節すらあるのであまり大きな喜びは感じない。

ルールがふわっとしたゲームは負けた時の曖昧さにモヤモヤしてしまうのだと思う。

しょうもない人間だな~。

 

おわり。